年をとっていくにしたがって、血流が悪くなっていきます。
その原因の一つに血管の弾力がなくなって硬くなってしまうことにあります。
血管の硬さで血管年齢を表わします。血管が硬くなるほど、血管年齢は上がっていきます。
血管を若返らせる方法はないのでしょうか?
動脈の仕組みの中に備わっているしくみ
血管が若返るしくみは、もともと動脈のしくみの中に備わっています。
動脈は血管の内側から、①内膜 ②中膜 ③外膜の3層の構造になっています。
内膜の中の内皮細胞は、血流が速くなるとNO(一酸化窒素)を生み出し、放出します。
このNOが中膜の平滑筋を弛緩させて血管が広がります。
つまり、動脈の中にNOをたくさん増やせれば、血管が柔らかくなり、血管が若返るということです。
では、どうやったらNOが動脈の中に増やすことができるんでしょうか?
NOが生まれるための条件
血流が速くなると、NOが産まれ出てくるわけなので、「運動」ということが真っ先に頭に浮かびます。
しかし、そればかりではなく、「入浴」や「マッサージ」なども考えられます。
それに、どのような食事をするとNOが発生しやすいかということも関係してきます。
運動は、少し汗ばむくらいの適度の有酸素運動(ジョギングやエアロビクスなど)が効果的であると言われています。
ここでは「入浴」「栄養」にしぼって、最も効果的なやり方を述べていきます。
NOが出やすいお風呂の入り方
「血管年齢若返り物質NOを活性化する入浴法」というテーマで、「たけしのみんなの家庭の医学」でやっていました。
その内容は、
お湯の温度41℃にして肩まで10分間浸かること。
お風呂に入るまでの水分補給やヒートショックには気をつけてください。
なかなか10分間肩まで湯船に浸かるというのは、しんどいと思います。
慣れるまで1分間から2分へ、2分から3分というように少しずつ時間を増やしたら良いと思います。
また、続けて10分というのが難しければ、分けても良いらしいです。
私は2013年からもう8年続けてやっていますが、スポーツや運動よりも効果を実感できました。
テレビでこの入浴法を提唱されていた方は、鹿児島大学大学院教授であった(現在は退官)鄭忠和先生です。
本来は、医師の管理下で60℃の乾式遠赤外線サウナを使い、深部体温を1.0℃~1.2℃あげることをねらうもので、「和温療法」と名づけられています。
NOを出すための栄養
NOのメカニズムを発見したルイス・J・イグナロ博士の研究によれば、NOは、LーシトルリンとL-アルギニンというアミノ酸が関係して作られるそうです。
シトルリンは体内に入ると、アルギニンに転換されて、NO(一酸化窒素)を産み出します。
アルギニンもまたシトルリンに転換され、その際にNOを産み出されます。
相互の関係でよりNOが産出されると言われています。
アルギニン
肉や魚、大豆食品などのタンパク質や、ナッツやゴマなどに多く含まれています。筋肉増強や男性機能の改善のサプリでよく知られています。
免疫機能を高くして、傷の治りを早くする目的で介護食品に含まれていることもあります。
シトルリン
スイカの学名は、「Citrullus vulgaris」であり、シトルリンは、そこから名前をつけられています。
スイカにたくさん含まれ、またウリ科の植物である冬瓜、キュウリ、ニガウリなどのにも比較的多く含まれています。
シトルリンについては効果的に食事から毎日摂ると言う事がなかなか難しいので、私はサプリで摂っています。
NOが血管を若返らせるエビデンス
NOのメカニズムを発見したルイス・J・イグナロ博士の本があります。
「NOでアンチエイジング 」 (発行 日経BPコンサルティング )という本を書いておられます。
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